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新着情報

藍染め手ぬぐい

ハレとケを行き来する、日本の暮らしと藍染め手ぬぐい

お正月が終わり、少しずつ日常が戻ってくるこの時期。
仕事始めを迎え、気持ちを切り替えながら「今年はどんな一年になるのだろう」と考えている方も多いのではないでしょうか。

 

日本の暮らしには、そんな節目の時間をやさしく受け止めてくれる考え方があります。

 

それが、「晴れ(はれ)」と「褻(け)」です。

日本の冬の景色

冬の朝の光とともに、特別な日から、いつもの暮らしへ。

「晴れ」  改まる日、特別な時間

「晴れ」とは、お正月やお祭り、結婚式など、日常とは少し距離を置いた、特別な日のこと。

 

装いを整え、場を清め、心持ちを新たにする時間です。
人生の節目にあたる、緊張感と高揚感を併せ持つ瞬間でもあります。

 

年末年始のひとときも、大切な「ハレ」の時間だったのではないでしょうか。

手ぬぐい「勧進帳」歌舞伎座

非日常の場に身を置き、心を改めるひととき。

「褻(ケ)」 続いていく、何気ない日常

一方で「褻(ケ)」は、日常のいつもの一日。

 

暮らしの大半は、この「ケ」でできています。
派手ではありませんが、積み重なっていくことで、暮らしそのものを形づくる時間です。

りそな銀行麻布十番駅前

特別な日が終わり、また、いつもの毎日へ。

日本文化の面白さは、ハレとケを上下で分けないところにあります。どちらも等しく大切にし、行き来することで、暮らしのリズムが整うと考えられてきました。

 

特別な日があるから日常が尊く、日常があるから特別な日が際立つ。その行き来の中で、暮らしは少しずつ整っていく。そんな考え方が息づいています。

藍は日常の暮らしに寄り添ってきた色

藍染めと聞くと、どこか特別で、敷居の高いものを想像される方もいるかもしれません。

 

江戸時代には、町人や農村の人々が身につける着物や手ぬぐいをはじめ、暮らしの中で使われる布に広く用いられてきました。

 

汚れが目立ちにくく、丈夫で、使い込むほどに風合いを深めていく…
藍は、日々の暮らしに寄り添いながら、親しまれ、受け継がれてきた日本の伝統色でした。

浮世絵・名所江戸百景「神田紺屋町」

歌川広重「名所江戸百景 神田紺屋町」

徳島の本藍染め —— ケの色からハレに至るまで

ここで「阿波藍染め手ぬぐい」について、少し触れたいと思います。

 

当店の「阿波藍染め手ぬぐい」は、徳島の藍染め作家の原田史朗さんが自身で藍をたてるところから始まります。
発酵の状態を見極め、毎日手を入れ、藍と向き合い続ける時間……その積み重ねを経て、深みがあり芯のある藍色が生まれます。

藍染め手ぬぐいの魅力
原田史朗さん工房

この藍の仕事は、2021年、原田さんが今上天皇陛下に献上した作品としても結実しました。
日本の最高位の場に届けられる、まさに「ハレ」の極みにある仕事です。

 

しかし、この藍染め作品は、特別な場所に留まるだけではなく、献上作品の意匠をもとに、日常で使える藍染め手ぬぐいとして生まれ変わりました。

 

気品や美しさを損なうことなく、細部にまで心を配りながら、暮らしの中で使われる布へ。

 

特別なものを特別なまま遠ざけるのではなく、日常へと戻していく。
ハレとケを行き来する、日本の暮らしそのもののようです。

藍染め手ぬぐい「噴水」

献上作品をもとに染められた阿波藍染め手ぬぐい

藍染め手ぬぐい「噴水」

阿波藍染め手ぬぐい「噴水」

藍染め手ぬぐいと共に、これからの一年

お正月という晴れの時間が終わり、また日常へと戻っていく今。

 

力を入れすぎず、まずは生活のリズムを整えることから始めてみる。
毎朝の支度、仕事の合間、何気ない一日…

 

そんなケの時間に、藍染め手ぬぐいが背景となって静かに寄り添ってくれます。

 

徳島の本藍染め手ぬぐいは、特別な歴史と技を持ちながら、日常の中でこそ使われるための布です。

ハレとケを行き来しながら生きるその暮らしのそばで。

 

今年の「いつもの毎日」が、少しだけ整い、静かに実りあるものになりますように。

藍染め手ぬぐい

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